妊娠中、特に妊娠初期は出血が見られることが時々あります。
いや、そりゃもう不安ですよね。
出血と言っても様々な症状があり、赤ちゃんに影響があるものないものがあります。
妊娠初期に出血が見られたら、まずは産婦人科へ受診してもらうことが大切ですが、基礎知識としてどういったものがあるのか、見ていきましょう。
妊娠初期の出血の原因
妊娠初期は子宮粘膜に充血が起こりやすくなったり、胎盤ができるまでには侵食による出血が起こることが割と多いです。
膣内がただれていることで、診察時の内診後に出血することもあります。
これは、妊娠時じゃなくても起こりますよね。
また、妊娠すると便秘になることが多いのですが、ペーパーに少量の出血がある場合があります。
場所が場所だけに、勘違いして不安になる妊婦さんもいらっしゃるようです。
これらの出血はそれほど心配する事ではありません。
ただ、流産や子宮外妊娠の際も、その兆候として出血がおこります。
出血が少量であっても自己判断はとても危険なので、ちょっとでも出血が見られたら、念のため産婦人科で受診しましょう。
絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)
妊娠5~20週に起こりやすい病気です。
子宮を包んでいる絨毛膜という膜の外側に血液がたまっている状態で、切迫流産の症状の1つと考えられています。
自覚症状が無い方もいらっしゃいますが、出血やお腹の張りを感じる人もいます。
症状が治まれば、赤ちゃんには影響はありません。
カオリンは1人目の妊娠の時に、この症状になりました。
妊娠4ヶ月目に、結構な量の出血をしました。
それまで普通に過ごしていて、夕食を作ってたら急に体がふらついてだるくなり、床に座り込んだとたんに出血が起こりました。
かなりの量だったので
「うわ!もうダメだ!赤ちゃんがぁぁぁぁぁ!!!」
と真っ青になり、そばにいた旦那さんに急いで産院に電話してもらいました。
旦那さんもかなり焦っていたので
「できればすぐに診てもらいたいんですけど・・・」
と言っていて、それを聞いて
「いや!救急車呼んででもすぐ行くから!今すぐ診てって言って!!!」
と叫んでおりました。
診察してもらったところ、エコーではお腹の娘がビヨンビヨン超元気に動き回っていたので、お医者さんからも
「赤ちゃん、元気なので大丈夫ですよ。」
と言われ、本当に安心しました。
でも、その日から10日ほど入院し、出血止めの点滴を打って、毎日診察を受けました。
退院後も、トイレ以外は絶対安静を1か月間言い渡され、実家の母に手伝ってもらいながら寝たきり生活を送りました。
絨毛膜下血種は、軽ければそれほど怖い病気ではないですが、私のように入院することもあるので、参考まで。
月経様出血
妊娠4週目に起こります。
妊娠したにもかかわらず、妊娠前と同じホルモンの働きが起こって、月経のような出血が起こります。
2~3日で出血が止まることが多いです。
子宮膣部びらん
妊娠中だけでなく、若い女性の不正出血でもよくある症状です。
子宮の入り口がただれている状態で、診察時の内診やセックス後に出血することがあります。
腹痛やお腹の張りが伴う事はほとんどなく、量も少量でおりものに交じる程度です。
胞状奇胎(ほうじょうきたい)
妊娠4~11週にまれに起こる病気です。
胎盤の元となる絨毛が異常繁殖して、ブドウ状の組織が子宮内腔を埋め尽くしてしまう病気です。
染色体の異常が原因とされ、妊娠の継続は難しくなります。
また、つわりが強い傾向があり、茶おりが続くことが多いようです。
異所性妊娠
子宮外妊娠とも呼ばれ、通常であれば子宮内膜に着床すべき卵子が、子宮内膜以外に着床してしまっている状態です。
99%は卵管妊娠だと言われています。
放置していると卵管破裂などを引き起こし、出血性ショックや出血多量で命の危険があることもあります。
激しい腹痛や出血を見た時は、すぐに救急車を呼んでくださいね。
妊娠5週目くらいには、エコーなどで赤ちゃんが子宮内膜の中にいるかどうか確認できるので、妊娠かな?と思ったら、キチンと産院で受診しましょう。
妊娠初期の出血について、お話してまいりました。
心配がない出血も多いのですが、赤ちゃんやママの命にかかわることもあるので、ちょっとでも不安を感じたらお医者さんに診てもらいましょう。